犬と鬼 メモ
まだちょっとしか読んでないけど
- 廃棄物の検査や処理のノウハウを持たない「ハイテクの国」日本。貪欲な建設業界を潤すため、川や海岸をコンクリートで埋め立てる「自然を愛する」社会。
- 本書にはどうしても怒りと悲しみの感情が入ってしまっている。なぜなら日本で起きていることはあまりにも悲惨だからだ。
- 「なぜこんなにも日本のマイナス面ばかりを映し出す本を書こうと思ったんだ」と。私の答えはーー「義務です」。
- たとえば土木建築は、喜劇を通り越して怒りを感じるほど極端に行われてきた。
- 日本で起きている問題は慢性かつ長期にわたるものだ。むしろ「文化の病」と言った方が日本の現状をうまく言いえているかもしれない。
- ひょっとすれば世界で最も醜いかもしれない国土である。
- 「広島から東京まで、延々800キロ続く退屈な風景にはうんざりした。味もそっけもない効率一点張りのゴミゴミした眺めは見るのもつらく、トンネルに入るとほっとしたほどだ」
- アメリカでは、環境に与える影響が大きいため、原則としてこれ以上のダム建設を中止すると決めた。ーーところが日本では、すでに2800を超すダムがあるというのに、さらに500も造ろうとしている。
- 今では、山村の人々はそろって建設作業員になっている。
- 外国人だけでなく多くの日本人も、日本の農村の暮らしにはファンタジーを抱いているだろう。
- 建設依存症という中毒市場は、その規模65兆円で、世界最大である。
- 日本が土木建築に費やす金額は、アメリカの軍事につぎ込む金額よりはるかに大きい。
アレックス・カー 『犬と鬼 知られざる日本の肖像』より