スカイ・クロラ 感想

いままでの押井作品とは大分印象が違かった。
宣伝通りメッセージ性が強い。


青年期にありがちな、
主観的過ぎることの病理をそのままフィルムにしてしまっている印象で、
当然、狙った演出なのだろうが、
抜ける部分がない状態をそのまま表現する事が良いものだとは思えなかった。
空・空中戦が、ある意味で『抜き』なのかもしれないが、
僕には生死を分かつ極限の世界としか感じ取れなかったので、
全編通してしんどかった。


しかし見方を変えれば、萩尾望都の漫画のような
耽美的な映画と見る事も出来て、その点ではすごく良い作品だったと思う。
キャラクターデザインがもう少し色っぽいものなら良かったんだけど。
西尾鉄也のキャラクターはなんか硬くて惹かれない。


菊池凛子の声がかなり良かった。草薙というキャラクターも良い。
キルドレで、人形ぽいのに感情的で危うい感じ、しかも一児の母って。。。
何なんだこのキャラは。


共感できるかという点では、僕はそうでもない。
ポニョのほうが圧倒的に共感できる。